Mr.Childrenと実家には敵わない【いつ帰っても出てくるあの料理】

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ずっと同じ環境は飽きる。成長しない。

何に対してもある考えですよね、これ。

 

なんかね、定期的にMr.Childrenの作る楽曲に飽きる期間があるんですよね。

Mr.Childrenファンだかオタクだかフリークだか呼称はなんでもいいんですけど、自分ではかなり好きだって思ってるんですよ。Mr.Childrenのことが。

いやみんなそう思ってると思いますよ。うん。

だけど僕も好きだよ!トモーダチ!

 

だからこのブログでも

これから彼が歌うのは、私たち聴き手への希望の唄。
希望の虚像としての役割を背負い、誰からも心から愛される様なミュージシャンになっていく長く険しい道。
『Q』はそんな彼らが変わっていく瞬間が描かれた、聴き手にとって貴重な一枚なんです。

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25年前のデビュー曲である『君がいた夏』は、夏の象徴であるひまわりが咲く季節の物語でした。
そこにはまだ甘酸っぱく切ない、夏の風景を想起させるような余白やポップ性を持った若々しさが存在していました。

しかしこの『himawari』はガラスの様な危うい気持ちの描写で、主人公の心情が描かれています。
主人公が聴き手に唄っている事は、まさにこれまでMr.Childrenが歌ってきた事そのもの。

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とかめちゃくちゃくっさいポエムだか独り言だか音楽評論だか考察だかわからん文章を書き垂らして、その内のいくつかの記事がスマニュー様やグノシー様でバズったりしたり、ある一定の方々には受け入れていただいていてすごく嬉しい訳です。ありがとうございます。

 

そんなMr.Children好きの僕でも定期的にやってくる避けられない波。

 

Mr.Children飽きる。

 

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Mr.Childrenは実家だ

 

いやごめんなさい。飽きるっしょ。そりゃおんなじ音楽ずっと聴いてりゃそら。

だから僕はいつまでも彼らの音楽を聴いていたい。

こんな文末でポエム記事を締めた数ヶ月後に朝のJR線飛び乗ってウォークマンの1曲目が『Printing』→『Dance Dance Dance』だった日にはもう満員電車の中で身動き取りづらくても何が何でも曲替えるかんな。

 

いや俺はMr.Childrenなんて流す気は無かったのに昨日の夜帰りに聴いてた『Movie Sound track』の次が『Mr.Children』だから自然に流れちまうんだよ。満員電車の中でダンスなんて出来る訳ないだろ。何が壁に写るポーカーフェイスだよ。こっちは車窓に疲れたサラリーマンが映ってるだけだよ。

当たり前だけど音楽も映画も食事も彼氏彼女の顔も仕事も毎日毎日毎日毎日同じ事って飽きるでしょ?
刺激が無いでしょ?好きな物だって永遠に同じループは成長も楽しみも無くなる訳よ。

 

だから違う音楽聴いちゃうよねそりゃ。

自分を育ててくれた実家の様な温かみのある存在から離れていつしか擦れた大人になっていく僕ら。

当たり前にある物は失った時に初めてその大切さに気付くもんよ。
そうやってみんな実家出たんでしょ?こんな田舎嫌!とか、ドア開ける前にノックしろよ!とか、冷蔵庫のアイス勝手に食うなって何回言ってんだよ!とか言って。

温かい夕飯が出てきても
「(まった同じだよ…)いただきます…。」

慣れるって恐いよね。

 

そんなこんなで完全に都会の汚れと共に擦れ切った僕は、今日も慣れ親しんだMr.Childrenを離れ違うアーティストを漁るのでした。

というか自分の好きな音楽を選んで聴く事なんて至極当然の事だし、それが素晴らしく幸せな事でもある訳で。

そんな飽きてるタームの中でMr.Childrenの楽曲イントロを聴くと「うっわあ…ミスチルだなあ…なんか気分じゃないな…」とか言ってどんどん存在が遠のいていく。

いや自分にとって最高に大事な存在であり人生の一部である事は間違いない訳で、それだけは紛れもない事実なんだけれども。

やっぱり世の中には種類こそ違えど様々な素晴らしい才能や表現者がたくさんいる訳で、時間の許す限り音楽でも映画でもできるだけ多く触れていたい。
僕の人生にとってとても意味のある好きな時間。

そんな様々な環境や体調や気分が偶然に重なった『気分じゃない』時にMr.Childrenを聴くと

 

いや違うな、今は

 

って思う事が年に何回もある。その時は他のアーティストを最高に楽しむ期間。
みんなそうやって音楽を楽しんでるでしょ?

毎日母ちゃんが作った肉じゃがやみそ汁やカレーやから揚げばっかりじゃ飽きるでしょ?
外食ってすごい上手いじゃん。塩と油と雰囲気で滅茶苦茶旨く感じるじゃん。大して旨い訳でもないのに宣伝や情報で錯覚するでしょ?
お金自由に使える様になったらそりゃ自分の好きな物食えるのが一番でしょ。

具が大きいカレーライス、好きだと思われてるピーマンの肉詰め、地味なジャガイモの味噌汁、味濃いめの肉じゃが
いつもお馴染みのメニュー。飽きちゃうよね。

ミシュランや食べログだかで評判とか言われたらお店入りたくなるじゃん。美味しかったらハマっちゃうでしょ。
JAPANとかMUSICAとかCINRA,netとかでアーティスト特集組まれてたら聴いちゃうよね。なんとなく新しい物に触れた気がして心躍るよね。

そういう人生の一瞬や出来事ってすごく楽しいし、そんな連続でありたいよね?

 

Mr.Childrenの音楽は実家の夕飯の様に温かい。

こっちがお腹空いてようが、夕飯食べる気分じゃなかろうが、塩辛い物が食べたいって文句言おうがいつでもあのテーブルに優しく出てくる。

「おかえり」という言葉をかけられた様に、いつでも変わらない温かい気持ちを僕らにくれる。

 

他のアーティストは嗜好性があって最高に美味しいけど、なぜ美味しいのか『自分の言葉』で説明できない。

ただテーブルの上に出てきた料理を美味しく頬張るだけ。もしくは少しつまんで別の店へ行く。

 

Mr.Childrenは実家だ。

 

人参やじゃがいもが大きく切られていて
醤油の味が多めで少し塩辛くて
いつも決められた器に盛られていて
温かい温度でテーブルに出てくる

出てきた料理に対して、味だけでなく調理方法や作った人やどんな環境で作られたかがわかる。

 

いつでも与えられて甘えてきて、記憶されている。
何かと比べたがる、自分の元になってる物。そいつで大きくなりました。

 

桜井和寿の紡ぐ歌詞、心を打つ歌、田原健一の想いが入った音色、中川敬輔の作り出すグルーヴ、JENの荒々しく芳醇なドラム、それらを支えながら色を付ける小林武史、力を貰えたフレーズ、青テレと赤ジャズべが並んだ画、水をイメージさせる楽曲、想い続ける『君』、高鳴るイントロダクション、横浜アリーナ、空に抜けるようなタムの音、野外に降りしきる雨、空を飛ぶ旅客機、テーブルで待つ男、E7-Amの進行、心躍るアートワーク、潰れたトマト、顔の違う向日葵、聴こえる会場の手拍子、電車の中で流れていた曲、心地よい韻、光に伸ばす手『僕』、大切な人を重ねた音

他の人からすれば、ただのいちアーティストの楽曲かもしれないけれど
僕はその曲の向こう側が見える。

 

彼らは決まった誰かの物でもないし、自分だけの物でもある。
自分が見てきた、聴いてきたMr.Children。

僕はそれを、知っている。

 

ある時ふっと気付くんだよね。
Mr.Childrenの音楽が一気に自分の中に戻ってくる瞬間があって。

 

それがなんとなく聴いたイントロか歌詞の一節か新曲の情報かわからないけど。
仕事で疲れ果ててしんどかったり、誰かとすれ違って心寂しい時か、自分の中で何かに迷っている時か、目の前の大きな壁を超えなきゃいけない時か。

ひょんな事で彼らの音楽が一瞬の内に自分の中に戻ってくる。

昨日は一瞬も彼らのことなんて考えなかったくせに、ど真ん中のJ-POPみたいな音楽は気分じゃないって思ってたくせに、ミスチルなんていつでも聴けるって勘違いしていたくせに。

 

その時は突然やってくるんだ。

 

なんなんだろうあの感じは。僕の感性と表現力じゃ言葉で説明できない。
みんなならわかるはず。あの感覚が。

その瞬間全てが覆る。ずっとMr.Childrenが聴きたくなる。一秒でも長くヘッドフォンから流れる音を聴いていたくなる。
目の前に広がっている景色が全て意味のある物になる。

雨の音、駅の雑踏、人々の話し声。
捨てられているゴミ、傘を開く手の感触、信号機の光の色。
ヘッドフォンから流れる音、大切な人の顔、明日が来ること。

 

まるで自分が自分の事を取り戻した感覚になって、一つの物語の主人公になった気分になる。

 

この感覚は何なのか。

他のアーティストは明らかに娯楽や文化として吸収しているだけなのに、Mr.Childrenは景色が完全に変わるゾーンがある。

それは自分の人生の時間を共に歩んできたからなのか、もはやDNAに組み込まれているのか。
わからない。わからないけどとにかく懐かしくて切なくて心が踊る音。僕がいつも聴いていた音。

 

これはきっと僕だけが感じている感覚じゃない。みんな同じ事を感じているはず。

そうでしょ?一人ひとりの中に自分だけのMr.Childrenがあって、それは誰にも譲れない。完璧になんて説明できない。

 

だってそれは自分だけのMr.Childrenだから。

 

Mr.Childrenは家でもあり、心が還る場所でもある。
当たり前のものとして慣れきってしまうと、その存在は遠くなる。けれど必ず戻ってきたくなる。

他の物に触れれば触れる程にその素晴らしさと愛おしさを痛感し、帰りたくなる。

彼らの姿を目に焼き付けてきたあの『Mr.Children Dome Tour 2019 “Against All GRAVITY”』から少し経って僕の気持ちは遠回りしたけれど、今少しづつ知っている道へ帰ろうとしている。

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これからのMr.Childrenがまた聴きたくなって、今日もヘッドフォンから流れる自分だけの音に想いを重ねる。

今のMr.Childrenがどんな音を奏でてくれるのか。新曲、楽しみです。

 

ピーマンの肉詰め、ひさびさに食べにいくか。

 

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