今回は自身の所持しているウェアやブランドアイテムを鑑定してくれる「フェイクバスターズ」を紹介しよう。
フェイク品を鑑定してくれるこのサービスで、今回はコンプリート鑑定とクイック鑑定、二つの方法で実際依頼をした。
これから鑑定に出そうと思っている人や自身のスニーカーに不安を抱えている人は、是非読んでほしい。
フェイクバスターズとは？
フェイクバスターズは2019年に登場したサービスで、スニーカーやストリートウェアを専門に真贋鑑定をするサービス。
現在では、スニーカー売買&メディアサービスの『SNKRDUNK（スニーカーダンク）』やフリマアプリの『ラクマ』、スニーカー&アパレルリセールサービス『OUTOFSTOCK（アウトオブストック）』などと連携し、偽物撲滅への取り組みを行なっている。
フェイクバスターズでは、クイック鑑定とコンプリート鑑定の２種の方法で、鑑定を行っている。
今回は実際に2種を利用してみた。
クイック鑑定の場合
クイック鑑定は指定されたアングルや箇所の写真を10枚ほど撮影し送信すると、48時間以内に鑑定結果が出るというサービス。
自宅でも簡単に依頼でき、リードタイム自体も短めで楽。スマホ1台で完結できる部分が良い。
また写真の写りが悪いと再送する様なアナウンスが来たり、しっかり鑑定する為のガイドがあるので、初めてでも割と安心して作業自体は行える。
今回試してみたのはこちらの2002R。StockXで購入し、個人的には正規品だと認識していた。
StockXは売り手と買い手の間に入り込み世界6か所に配されたセンターで、訓練を受けた170人の専任鑑定士による真贋鑑定が行われてる。
鑑定を通過した商品にはStockXタグが取り付けられ、信頼性が担保されたうえで購入をすることができる。
とは言ったものの、やはり始めてサービスを利用したので不安はある。
といった感じで、クイック鑑定を試してみた。
翌日にメール返信があり鑑定が終わったかと思ったが、もう少し正確な写真を送付する様に指示があった。
詳細ページ内にはしっかりと不明瞭な部分をコメントしてくれ、初めてでもわかりやすく利用することが出来た。
写真を撮り直して再度送ることに。
そして結果がきた。どうやらこの2002Rは正規品だそうだ。
写真での情報とはいえ、しっかりと鑑定して貰えているようだ。
ただ価格の安さや写真のみという形態から、手軽に安心感を得たいという人向けかもしれない。
そして今回クイック鑑定によって、衝撃の事実が。
こちらのM992は以前ブログやYouTubeにて「StockXで購入した」と紹介したが、正しくはStockXで購入した物を友人から譲ってもらっていた。
その後YouTube視聴者の方から「カラーリングや縫製具合が少し違う」と幾つか声を貰い、何気なくこちらもクイック鑑定してみた。
その結果…このM992はフェイク品だったのだ。
当然この992は、譲ってもらった友人に返却をした。
しっかり鑑定してもらったと言っていただが、実際はどうなのか怪しい所…。
結構昔に購入した様で、話していく間にStockXという辺りも曖昧になってきた。
以前に格好をつけて紹介したが、自分への戒めの為に動画やブログ記事は残しておく事にした。残しておいた結果、フェイク品の多いM992を購入する皆さんの何らかの参考になれば嬉しい。
と、言う訳で新たにM992を海外セレクトショップの「END.」で購入した。
END.は仕入れルートから新品のみの流通形態なので、基本的にフェイク品が入り込む余地が無いとされている。
Instagramでもフォロワー数は250万程度あり、イギリスで大きな影響力を持ったショッピングサイトだ。
コンプリート鑑定の場合
そんなEND.購入のM992を用いて、コンプリート鑑定を試してみた。
コンプリート鑑定は実際に依頼品を送付して鑑定してもらうサービス。
こちらは実際に真贋鑑定してもらうので、ある程度の信用性はある印象だ。
ウェブでコンプリート鑑定を申請すると、鑑定キットが自宅に届く。
内容としてはヤマト伝票とすり替え防止タグ、説明書だ。
個人的に送付用のダンボールなどを同送してもらえると便利なのだが、梱包材は自身で用意する。
まず伝票に必要情報を記入し、続いて鑑定品を梱包する前にすり替えタグを取り付ける。
タグに自身のサインを記入し、取り付ける形だ。
因みにスニーカーなどはホールがあるのでタグを付けることが可能だが、ブランド品によっては小さな穴を空ける必要が出てくる。
準備が出来たら梱包して発送しよう。
輸送中の事故や衝撃に関しては当然保証対象外なので、ここはしっかりと梱包して大切な品物を守ろう。
発送してラボに品物が届くと、いよいよ鑑定だ。心して鑑定結果を待つ。
そしてメールを通じて結果が届いた。
どうやら今回依頼した僕のM992は、正規品の様で安心した。緑色に彩られた鷹が、やや凛々しく見える。
鑑定が終わり戻ってきた箱には、鑑定証明書が付属されてくる。この鑑定書が鑑定結果を保証し、製品の価値を担保してくれる。
鑑定書には鑑定のシリアルナンバーや鑑定日、送った製品などの情報が記載されている。売り買いの際にも有効になるので、こういった証明書がつく部分は良いと感じた。
因みに発送時は自身ですり替え防止の青タグをつけたが、返送時はこちらの白タグが付属してくる。この白タグが製品に取り付けられている状態が、品質保証の証になる。
ここで1つ驚いたのが、正規品もフェイク品も履き心地が大きくに変わらない事。
使い込んだ後の耐久性などは当然違うと思うが、足を入れた感じはほぼ変わらない。
といった様に、正規品である事に神経質になりすぎて訳が分からなくなるのも、スニーカーファンとしては難しい部分ではある。全てはフェイク品の生だ。本物を手に入れたい。
今回の場合だが
1日目に依頼
2日目にキット到着
3日目に発送
5日目に鑑定結果判明
7日目に品物到着
といった感じだ。
スムーズに流れれば、1週間程度で鑑定が可能な事がわかった。
フェイクバスターズの信頼度はどの程度？
今回依頼したフェイクバスターズ。どの程度の信頼性があるのか。
因みにウェブで検索してみると敢えてフェイク品を送った人もいる様で、きちんとフェイク判定を貰った様だ。
当然サービスの品質保持上、鑑定に関する事を詳しくリリースする事はできないだろうが、
AIと人間の鑑定力、双方を駆使して鑑定しており、互いに弱い部分を補っているという紹介もあり、個人的にはある程度の信頼性はあると思っている。
僕らがネットでフェイク品の特徴だったり傾向を調べることが出来るのだから、当然フェイク品の特徴データベースなども物凄い量なのだろうし、プロはその何倍もの知識と真贋力で鑑定をしていると考えている。
何より個人的には今回、クイック鑑定でも正規品の2002、フェイク品の992とふたつの結果が出た為、かなり信頼はしている。
写真でもある程度の精度が保たれているのはわかるので、コンプリート鑑定はかなり信頼できるのでは無いだろうか。
もちろん100%ではないだろうし、そんな事を求めるなら始めから正規ルートで入手をするべき。
その為、例えばStockXであったり販売前に鑑定チェックが1度入る入手ルートで手に入れ、更にフェイクバスターズで正規品判定を貰えれば、今回の結果からの印象ではほぼ確実だと考えられる。
フェイクバスターズに依頼するメリットやデメリットは？
メリット①「信頼をお金で買える」
言い方が悪いが、大事な事だ。
コンプリート鑑定であれば5,000円ほど支出がかかる。この金額を安いか高いかと取るかは、オーナー次第なのだ。
仮に偽物かどうか不安なまま、5年間履き続けその生涯を終えるスニーカーと、初めからある程度の真贋鑑定を終え自信を持って履き続けるのでは、5年後の満足度が大きく違ってくる。
自分の持ち物を疑ってしまえば、簡単に履き潰してしまうかもしれないし、ケアも疎かになるかもしれない。
5,000円。1年に換算すれば、およそ1か月415円でその気持ちの安定材料を得られる。3年で140円、5年履けば83円だ。
どうだろう。たった毎月これだけの支出で、自身のスニーカーを心から愛せる様になるのなら、個人的には払いたい金額だ。
変な話をするとお金の価値と同じで、信じればその価値はその人にとっては高まる。
人間の心理は不思議なもので、一旦偽物と思ってしまったら偽物に思えてきたりするもの。
結局公式ショップ以外で購入している場合は100パーセントのことはわからない。
だから気持ちよよく履くコツとして、信用を高める材料を揃える事が大事であり有効。
揃えば揃うほど、真相は別として当人として気持ちよく履ける。
やはり無形の物にお金を払いたくない人多いと思われる。しかし、最終的には意味のある投資になる。
こういった側面があるから、このサービスは成り立っているのだと考える。
メリット②「手放す際にしっかりとした値がつく」
フェイクバスターズで鑑定を行えば記録が残る。
そうすればフリマサイトなどで売却する際、信用が高くなり適正な価格がつきトラブルが避けられる利点がある。
フリマサイトは転売やフェイク品が横行しており、写真だけでは判断がつきにくく中古品であれば価格も上がりにくい。
しかし証明書はタグ、記録のナンバーなどを提供することで、ある程度の信用を持たれる。
こういった記録が残る部分は、オーナーで無くなる際にも有効な手だてだ。
デメリット①「価格面の不透明さ」
このフェイクバスターズ。始まってまだ数年のサービスなので、高まるスニーカーブーム需要のおかげ、という部分も否めない。
まず鑑定料だが、コンプリート鑑定は今回依頼したNew Balanceの場合3,300円。これは先程の紹介で満足度は高いとしたが、もう少し安くならない物かと感じる部分もある。
月間8,000件以上の鑑定依頼を、 多彩な経歴を持つ鑑定エンジニアチームと最新鋭の専門機器を駆使して、 正確かつ迅速に対応しています。
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勿論鑑定内容に関わる部分なので、エンジニアの方や機器等を紹介できない部分は理解できる。しかし5,000円以上の支払いを行うサービスにしては、これだけの情報量しかない部分というのは、ひとつ考える面も出てくるだろう。
デメリット②「鑑定しても結局は後手」
そしてコンプリート鑑定はある程度の時間を要する。1週間という結果は早いのかもしれないが、この1週間が結構微妙なラインなケースがある。
それはフリマアプリで購入した疑わしき品を鑑定する場合だ。
例えばメルカリ。模造品売買は禁止とされているが、実際はかなりの数のフェイク品が横行している。
例えばメルカリで購入した場合、商品発送から8日間に相手側を評価しないと、事務局による強制評価となる。
そうなるとどんなに迅速に受け取ったとしても、もし購入品がフェイク品であれば、証明や手続きの煩雑さが一気に増える。
何故かと言うと、メルカリは評価された後はトラブルに関して事務局は基本的に関与せず
当人同士の解決になるからだ。
この3万前後の価格帯の物であれば、証拠を揃えて訴訟を起こすのは手間だし、結果的にフェイク品を購入した購入者が泣き寝入りする事が多い。
そう、あくまでこのサービスが良かったと感じるのは正規品だった際で、模造品を購入してしまった場合は、その事実を受け止めるしか無い。
高額でフェイク品を購入し、鑑定料を支払い、手放すにも買い手が付きにくい。
その為、怪しき物を購入してしまった場合は、まずコンプリート鑑定前にクイック鑑定で大まかな判断をし、事務局に連絡できる事案となる様な保険を作っておくのも一つの手だ。
フェイクバスターズは安心を買える信頼性のあるサービス
という事でフェイクバスターズを実際利用して感じた、メリットデメリットを紹介してきた。
今回実際に鑑定した様子を紹介したが、何よりの対策はこのフェイクバスターズを使わない買い物をする事。良案はこれ以外には無い。
やはり自分で手に入れたモノを長く大切に使う心を持つために、ある程度の知識を持ってモノに向き合いたい。
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