今回紹介するのは、真冬にも着る事ができ、機能性に長けたコート。
こちらのnanamica GORE-TEX Balmacaan Coatを紹介しよう。
nanamica GORE-TEX Balmacaan Coat
nanamicaのプロダクトであるこちらのバルマカーンコート。私はSサイズを購入した。
元々が海外のサイズ感らしく、日本人の体格であればSがM、といった具合の様だ。
Sでも中にはニットなどもストレスなく着用でき、ジャストサイズだった。
価格は121,000円と少々高価だが、価格以上の満足感と機能性を持った、非常に良いコートだった。
その理由は大きく分けて2つ。
nanamica GORE-TEX Balmacaan Coatの機能性
まず特筆すべきはその素材。
こちらのコートは、2レイヤー Cotton Twill GORE-TEX Fabricsを使用している。GORE-TEX fabrics に、表地コットンツイルを使用しているのは、世界でnanamicaだけというから驚き。
GORE-TEX fabricsを使用することで、防水性と防風性がしっかりと実現され、真冬の冷たい外気からも守ってくれる。
このブログを見てくださっている方は、North FaceやArc’teryx、New Balanceを初めとした、私のGORE-TEX癖を承知かと思う。
GORE-TEXは簡単に説明すると、透湿撥水性に非常に優れた素材。
雨の日は水から守り、ウェア内の湿気は外に逃がしてくれるという性質を持っている。
ではコートがGORE-TEXである利点はどこにあるのか。主に2つある。
ひとつは雨風。雨の日にコートを着用していると、どうしても傘では防げない雨粒が衣類にかかる。
そうなると汚れなどを考慮し、結局レインジャケットを着用する事となり、スタイリングの選択肢が狭まってくる。
しかしGORE-TEX加工が施されているコートであれば、雨の日も気にせずコートスタイルの感じ良いスタイリングで外出が可能だ。
もう1つは蒸れへの対応。
春から梅雨の少し蒸し暑い時期や、寒い外から暖房の効いた電車内に移動した際など、コート内の蒸れが気になりストレスになる。
ナイロンジャケットであればベンチレーションで調節したりする事が可能だが、コートはそれが叶わない。
しかしこのnanamicaのバルマカーンコートは、GORE-TEX製なのである程度の蒸れであれば解消しやすい条件が整っている。
且つ裏地には、吸汗速乾性のあるコットンCOOLMAXⓇという素材を採用しているので、速乾性も良い。この裏地もチェックで可愛らしさと感じよさが両立されていて、実に満足感が高い。
着用して街を歩いていると、何気ない瞬間にこの裏地が見える。表面素材の機能性だけでなく、裏地にもこだわりが詰まったコートだ。
The North FaceやHELLY HANSENの販売元であるゴールドウィン。そのゴールドウィン社でHELLY HANSENのデザインを担っていた本間永一郎氏が創業したのが、このnanamica。
今では定番となった「アーバンアウトドアスタイル」という価値観の先駆者とも言えるブランド。
高機能マテリアルを日常使いのベーシックウェアへとしっかりと落とし込んでいる部分が、私のウェア嗜好と非常に相性が良かった。
やはりただデザインが良い、ただ高価だから着たい。そういった物は私のスタイリングに合わず、実質本意の機能性を備えた日常着こそが、思わず手に取りたくなる理由になる。
12万円という価格は決して手に取りやすくはない。しかしそういった機能性を考え長く愛着の持てるコートであれば、個人的には満足したモノ選びができたと思っている。
これから何年も着用していき、機能性を愛着が超える様な着方をしていきたい。
nanamica GORE-TEX Balmacaan Coatのデザイン
だからと言ってデザインにも妥協がないナナミカ。
このゆったりとした着心地が気持ち良いバルマカーンコート。ややオーバーサイズ感が表れた綺麗なAラインシルエット。本当に絶妙な膝までの丈感。
様々なコートがあるが、この長すぎず短すぎず絶妙感はなかなか無いと思う。
表地は高密度で織り上げたられたコットンツイルになっている。
縦糸緯糸がそれぞれ2つの色で先染めしてある為、単一ではない微妙な変化を楽しめる。
ショップ店員の方に伺った所、ネイビーカラーは経糸にネイビー、緯糸にダークネイビーを使用。
ベージュカラーは経糸にベージュ、緯糸にオレンジを使用。
この作用により、見方により色味が変わって見えるとの事。
この色を微妙に変化させる仕様によって独特こ光沢が生まれ、感じよさや高級感が増す。
個人的にネイビーとベージュで本当に迷った。
使いやすさのネイビーか、雰囲気があるベージュか。
最終的にはネイビーにしたのだが、ネイビー着ると良さを実感して「ベージュも着てみたい」と思えてくる。
個人的に気に入っている鮮やかなブルーカラーが目を引くチェックの裏地。
先程紹介したコットン/COOLMAX®素材を備えつつ、デザインとしても上質な表情を見せてくれる。
ディテールにはしっかりとこだわりつつ、機能的な生地により、様々な物が求められる現代の都市生活に完全にフィックスした高機能アウターだと感じた。
nanamica GORE-TEX Balmacaan Coatのリペアサービス
このナナミカのバルマカーンコートはメンテナンスやアフターケアにおいても1つ特徴がある。
それは、専門のリペアサービスがあるということ。
長く使うことで汚れてしまったり、袖口が劣化するケースも多い。
そんなトラブルに対応してくれるのがリペアサービス。
袖つめや丈つめなどを行ってくれるので、汚れが目立ってしまったり、万が一ゴアテックスメンブレンが露出してしまったなんて場合も、カットや補修をしてもらえる。
元々オーバーサイズで作られているので、数年着るうちにトレンドが変わっていってジャストサイズにしたくなったなんて時にも利用できる。
リペアサービスはショップで見積もりのうえ、工場で修理を行う。納期は内容にもよるが、およそ3週間程度。
こういった長く使える様なサービスが整っている部分も、このナナミカを選ぶひとつの大きな理由になった。
汚れが目立ちやすいウェアは基本的にMUJIで揃えて毎シーズン着倒している。
しかし個人的にお気に入りのシューズやバッグ、コートなどは出来れば長く使いたいと思っているので、このサービスは有効に利用していきたい。
nanamica GORE-TEX Balmacaan Coatの使いにくい点
そんなナナミカのバルマカーンコート。
2つだけ使いにくいと感じた点もある。
まずはポケット。
こちらはボタン付きで、尚且つ手を入れるのにはひと工夫必要な仕様となっている。
その為、軽い気持ちでポケットにざっくりと手を入れるというアクションがしずらい。
これは雨風を防ぐためにこういった仕様になっており、勿論考え抜かれたディテールなのだが、個人的には少し使いにくさを感じる部分もあった。
続いて表面について。
頼れるGORE-TEX仕様で安心設計なのだが、個人的に繊維質や毛が付きやすいと感じた。
我が家は猫を飼っているので、どうしても家の中で準備をしていると知らぬ間に毛が付着している。
ネイビーなので余計かもしれないが、割と目立つ上に毎回取るのがやや面倒。
その為、玄関前にクリーナーを用意したり持ち歩く事で解決させている。
我が家の場合は猫の毛が目立つが、繊維質の糸くずなども付きやすいのかもしれない。
nanamica GORE-TEX Balmacaan Coatのスタイリング例
インナーダウンとワイドパンツ
こちらは定番の色組み合わせ。ネイビーのコートとベージュのパンツで合わせてみた。
パンツはMUJILABOのワイドパンツ、ダウンは以前紹介したDESCENTEのロングスリーブレスシャツだ。
この様に中にインナーダウンを着用すれば、真冬でも使えるような防寒性を保てる。
ベージュのパンツで重くなりすぎない様バランスを取り、適度なワークスタイルで仕上げてみた。
ダウンを着用しても着膨れ感は出ず、コートの感じ良さがしっかりと全体をまとめてくれている。
グレーの中間色で感じよく
ネイビーのバルマカーンコートとMUJILABOのクロップドパンツ、そして同じく無印良品のグレーのスタンドカラーシャツとNew Balance グレーのM992を合わせ、2トーンで落ち着いた感じに揃えてみた。
グレーの持つ中間色の便利さや2トーンの配色がが、全体のバランスを感じよく保ってくれている。
無難といえば無難。しかしそこは生地感の上品さの加減や、時折見える裏地のアクセントが、同じ2トーンのスタイリングとは少し差をつけてくれる印象。
日々着用する日常着であれば、このくらいの使いやすさが嬉しい。
ニットと温かみのあるパンツで秋らしく
こちらはMUJI LABOの再生ポリエステル畦編みハイネックセーターとMUJIのストレッチ起毛テーパードパンツに合わせた組み合わせ。
ボリュームのあるニットで秋らしくスタイリングし、パンツの生地自体も温かみがある為、肌寒くなりはじめた秋に丁度良いスタイリング。
シューズはボリューム感が特徴のNewBalance M992で、合わせてみた。
モノトーンとネイビーの組み合わせで落ち着いた雰囲気が出ていながら、コートから表現される感じよい光沢感により、よりまとまりのあるスタイリングになっている。マフラーなどを巻いてみるのも良いかもしれない。
寒さがこれから厳しくなる秋冬でも、こんな温かみのある着こなしができれば、温かく過ごすことが出来そうだ。
秋冬だから出来るニットやソックスの組み合わせ使い
こちらはMUJILABOのデニムと深いベージュのニットを合わせスタイリングしてみた。
落ち着き過ぎるのも退屈だった為、ネイビーに映えるマスタードのソックスを差し色として入れ、また1つコートの印象を際立たせる様にしてみた。
足元はこれまたコートの上品さと調和してくれるBIRKENSTOCKのギルフォード。
色を使いすぎている気も多少したが、コートとデニムのネイビーでほとんどの部分を構成している為、そこまで違和感は無いと思う。
もう少しハッキリした色味を中に持ってきても、コートの落ち着いた深い色味がまとめてくれそうなので、様々なカラーのニットで試してみたいところ。
ナイロンジャケットの使いやすさも良いが、秋冬はやはりこういったニットやコートを楽しめる季節でもある。
そんな楽しみに快適性や機能性を加えてくれるナナミカのバルマカーンコートは、やはりデイリーユースとして頼れるプロダクトと感じた。
ナナミカ バルマカーンコートは最高の現代的コート
という事で今回はナナミカのバルマカーンコートを紹介した。
環境変化の中での快適性や機能性を持ちつつ、デザインも妥協しない部分は、日常で使い回すにはもってこいのコート。
価格は決して安くはないが、長く着用する実用的なコートを探しているのであれば、自信を持って進めたい1着だ。
5年10年経っても毎日着られる様なコートとして、これから毎年着用していきたい。
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