クマログ

kumaが家事や音楽や映画や考え事について静かに綴るメディア。

ケーキで計る幸せ

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HARBSって知ってる?


そう、あのケーキ屋さん。


ほんーーーの少し高いけれど、価格を上回る満足感を僕たちに約束してくれるケーキ。
僕はHARBSのケーキが好きで、他のスーパーや菓子売り場のケーキじゃ満足できない。


ここ何ヶ月か定期的にHARBSのケーキを食べている。月一回、多ければ二回。




妻と休みが合う日は少ない。
だから大体夜に出掛けたりする事が多い。



そして今日もあの感じになったんだ。

幸せを見つける為の、無駄な時間

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妻「ねえ…今日さ、HARBSやっちまおうぜ!」



いや、怪しげな粉をキメるみたいに言うな。



そう、結婚をすると色々お金にはシビアになるもので、HARBSなんかの嗜好品は結構バカにならない。
しかもコカインの7倍の中毒性がある砂糖の魔力にかかれば、月の嗜好品代はどんどん上がる。



だから二人の暗黙の了解で、月一って決めてる。




お、どうやら今日HARBSの日らしい。



しかも仕事や遊びの帰りがけに買う訳じゃない。

わざわざ電車に15分くらい乗って買いに行くんだ。今夕飯食べたのに。麻婆為茄子食べてお腹と心は中華が制しているのに。

この行為を二人は『散歩』と、自然な感じに上手くごまかしている。
HARBSへ行くために。欲望を満たすために。



でも、これが楽しい。このくだらなさと欲望にただ夢中になる感じが。




…今日も駅についた。HARBSを探す。



僕「え…何もないじゃん…マジ?」


ショーケースの中は、ほぼ空。
人気ターミナル駅の売切れは早い。



リアルに黙る僕に、妻はこう切り出す。



妻「諦めらんなくない?」


なに格好いい感じに言ってんだよ笑




さあ、二人は隣の駅に繰り出す。
欲望を止める様子は無い。



二店舗目は比較的落ち着いていて、今日も沢山のケーキがウィンドウに並んでいる。



あった!お目当てのケーキたちが並ぶ。


僕はチョコ系が好きだ。チョコ系のケーキは邪道という人もいるけど、チョコ味の○○は僕にとって大正義。
妻はチーズのミルクレープやらマロンタルトやらメロンケーキやら、いつも悩む。



決まったようだ。今日はメロンケーキとレモンヨーグルトケーキ。
夏らしくさっぱり目な感じ。今回は変化球で攻めてみた。


ここの店でレジをしてくれる女性の店員さんが好きだ。
恐らくホールを切り盛りしているポジションの様な感じの人。
丁寧で笑顔が素敵で、親しみやすい人柄が溢れ出る。

これがまた、この店とケーキと無意味な散歩に付加価値をつけてくれる。
このお姉さんに会いに来るのも一つの楽しみだ。


いつもありがとうございます。


楽しみなのがお互いの口から出そうになるけど、家までこの感情を持って帰りたい。


この無駄と欲望と小さな幸せを詰め込んだこの黄色い小さな紙袋を、何も言わず大事そうに抱えて帰る。

少し小走りに。両手は添えて。


幸せの瞬間

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家に着くなり温かいお茶を入れる。ケーキにはやはり茶だ。



黄色い箱を開ける。互い違いに並んだケーキが僕に取り出されるのを待っている。

そう勝手に妄想しながら、手を突っ込んで取り出す。


さあ!待ち望んだ瞬間だ。この時間がたまらない。
さぞかし脳からヤバい快感物質が出まくっている事だろう。


フォークを入れて、ケーキを口に運ぶ。


「んんんうううううううおおおぉぉおおおおお」


リビングにだいぶ激しい吐息やら鼻息やらが満ちる。心も満たされていく。(←砂糖)

大きくて、ずっしりボリュームがある
けど嫌な甘さは全くない。



これだ、この幸せだ。


店で食べると、ドリンクがつくので少し高い。定期的にそんな会は開けない。

だからテイクアウトにして、この小さな贅沢を家でゆっくりと最高に楽しむのだ。


妻は食べるのが早い。本能のまま楽しんでるんだろうけど、ペース配分を知らない。


僕が「美味しいね」と共感の言葉を掛ける頃にはもう7割程度食べ始めて、こちらのケーキを欲望という名のフォークで狙ってくる。

女性はずるい。当たり前だが、僕はこのメロンケーキを全て食べたいから買ったんだ。
だけど女性の頭には『ちょっともらうくらい』という意識が標準装備されている。


なぜか2つケーキを買った時点で、半分ずつ食べるという契約が僕の知らない所で締結されているんだ。
僕はこのメロンケーキを100%の量と気持ちで楽しみたいのに。

幸せは半分。と言えば聞こえは良い。


ふう…。



だけど、今の時間は僕にとって特別だ。

この喜びをあと人生で何度味わえるんだろうか。


僕はなにも、妻と食べるケーキが幸せという事が言いたいんじゃない。


小さな幸せを実感してる?

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このケーキに対する一連の行動は、正直無駄が多い。


夕食後に電車に乗ってケーキだけを買いに行く
売り切れの店舗で諦められず、ハシゴする
家で食べる時の幸せは一瞬


割と効率を大事にする僕がこんな行動を積極的に取るなんて、正直驚く。

ただでさえブログや趣味や家事の時間を確保したいと、常に考えているのに笑




けど、最高に楽しいんだ。この時間は。


他人からすれば「ただケーキ食べてるだけじゃん」って思うかもしれない。



大事なのはこの『ただ』って言葉。



『ただ』の基準は人によって違うよね。当たり前の物の価値観は人それぞれにある。




でも『こういう喜びを人生で何度味わえるか』
が生きてるって実感を決めると思うんだ。


もっと言うと、この回数が多ければ多いほど『得してる』


人生は、気持ちよく喜びを感じたもん勝ちだ。


こういう小さい喜びが日々通り過ぎていって、何も感じない人生は寂しい。



だからこの、感情が上がる瞬間を増やしたい。

そりゃ時には辛いこともあるよ。当たり前。



今回の題材はケーキだったけど、何でもいいんだよ。
人によって何が幸せかなんて違って当たり前なんだから。



一日が終わった自分へのご褒美に、ビールとつまみ

熱〜〜いお湯に浸かって「あ〜〜」って声を上げる瞬間

急にドライブをしたくなって、友達を呼んで走る海岸線や夜の街

普段は健康を意識してるけど、今日は深夜のカップラーメンと映画

仕事だと思って起きたけど、休みだと気付いて二度寝できる時

なーーーんにも考えずに漫画やネットやテレビを見れる時間




自分以外の人から見たら、日常の1ページ。
自分にとっては、最高の時間。


え?そんな小さな出来事なんて誰からも共感されないって?


いやいや!そんな事考えなくていいよ!



寧ろそれでいいと思うんだ。
自分だけがわかればいいよ。その小さな幸せの瞬間なんて。


それを他人に共感してもらいたい事を何よりの目的にして表現するなんて、ちょっと違うと思うんだ。


今輝いている人って

自分が最高に楽しくて夢中になってる姿を表現してるから、みんなから共感や支持をされてると思う。


その人にとってはそれが目的じゃないから、寧ろ温かい声や支持を貰えて嬉しい!って感じ。

それが自分が認められてるって証明になって、繰り返されてく。


何より大事なのは『まず自分が最高に楽しむこと』



自分はこの瞬間を何より楽しみに過ごしてきて、今この幸せの到達点にいる。

自分だけの、この瞬間。


そこにどれだけ自分の意思や気持ちが入ってるか。


この小さな出来事や幸せの瞬間を重ねていくから、辛いことも乗り超えられる。

大きな幸せは、より幸せを感じられる。



生きてるってこうじゃきゃ。




僕にとってHARBSのケーキは、そんなただの日常のイベントの一つであり、大切な時間でもある。



欲望と、無駄と、小さな幸せに
ごちそうさまでした。

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